<全体計画>
奥日光,湯ノ湖湖畔に建つ築35年・3階建ての温泉ホテルのリノベーション計画。特に傷みの目立つロビーの天井を改修する必要があり,それに合わせてロビー内壁やパティションを改変することとなった。また,1階のトイレ・大浴場の改修に加えて,集客率の低い2階北側の客室に露天風呂に近い半外部の浴室を設けることと,1室を改変して家族風呂とすることが求められた。
<ロビー計画>
天井の既存設備器具(照明,空調給排気口など)の位置は変えられないので,それらの位置とそれらには関係のない位置に大小様々な丸い穴を空け,設備器具による制度から解放されるとともに,これまでのイメージを一新するデザインとなることを目指した。
また,ロビーの天井が低く,エントランス正面が前面開口となっていることから, ロビー中央部が暗いという印象がある。それを解消するために,開口部の室内側に,天井のパターンと連続した穴空きのパネルを立て,開口部からの光量を絞ることにした。加えて,エントランス正面のアイストップとフロントと事務室との界壁に、天井と同様のパターンをプリントしたガラスを用いて,ポイントとなる箇所のイメージを刷新したいと考えた。